「盗聴器発見器は反応するものがほかにもあるの?」
「確実に盗聴を見破るにはどうすればいい?」
盗聴器発見器は、すべての盗聴器を確実に見つけられるわけではありません。
誤反応の可能性もあるため、どのような場合に使えるのか、事前に正しく理解することが大事です。
本記事では、盗聴器発見器が誤って反応するものを説明します。
根本的な盗聴対策についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
盗聴器発見器はさまざまな物に反応する
盗聴器は、電波によって音声を受け取るタイプのものがあります。
盗聴器発見器は、この電波に反応し場所を特定するという仕組みです。
しかし、電波は盗聴器以外からも出ているため、盗聴器発見器はさまざまな物に反応してしまいます。
つまり、反応があっても盗聴器があるとは限りません。
盗聴器発見器が反応するものを正しく理解し、よりスムーズに盗聴器を見つけられるようにしましょう。
盗聴器発見器が反応するものとは?
盗聴器発見器が反応するものは以下の通りです。
それぞれの特徴を解説していきます。
モバイル通信・Wi‑Fi系
スマートフォンのようなモバイル通信端末やWi‑Fiルーターは、盗聴器発見器が反応しやすい代表的な機器です。
これらは常時電波を送信しており、2.4GHz帯や5GHz帯のWi‑Fi信号、モバイル通信のLTEや5Gなどが反応の原因になります。
調査の際は、スマートフォンを機内モードに設定し、Wi‑Fiルーターを電源オフにしておきましょう。
Bluetooth
Bluetooth機器も、盗聴器発見器に断続的な反応を示すことがあります。
Bluetoothで接続できるワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどが近くにあると、低出力ながら周期的に電波を発します。
盗聴器発見器が感知したら、Bluetoothの接続を切ることで反応が収まるか確認してみてください。
また、接続を切るだけでなく、スマートフォン側のBluetooth設定もオフにしておきましょう。
ワイヤレスカメラ
防犯等に使っているワイヤレスカメラは映像や音声を無線で送信するため、盗聴器発見器が強く反応することがあります。
特にWi‑Fi接続型の監視カメラやベビーモニターは、常時通信を行っているものが多く、付近にあると高い数値が表示されやすいです。
電源を切る、ネットワークから切断するなどして反応の有無を確認すれば、盗聴器との区別がつきやすくなります。
防犯カメラに限らず、ペットカメラ・見守りカメラなどワイヤレスで通信しているものなら同様です。
コードレス電話
コードレス電話は親機と子機の間で無線通信を行っているため、盗聴器発見器が反応する対象となります。
使用していない状態でも待機電波が発信されている場合があり、室内で不定期な反応が出る原因になることもあります。
親機の電源を抜いて一時的に停止させることで、反応の消失を確認し、誤検知かどうかを判断しましょう。
トランシーバー
トランシーバーは送信時に強力な電波を発するため、盗聴器発見器が敏感に反応する傾向があります。
イベント会場や作業現場などで使用されることが多く、近隣からの電波が室内で検出されるケースもあります。
たとえ、ご自宅で使っていなくても、近隣から拾ってしまうケースが十分あることは留意しておきましょう。
発見器の反応が時間帯によって変化する場合は、外部のトランシーバーのようなものに反応した可能性を疑ってください。
スマート家電
スマートスピーカーやIoT照明などのスマート家電は、ネットワーク接続時に無線通信を行います。
そのため、ほかの機器と同様に盗聴器発見器が反応することが多いです。
このようなスマート家電は、近年急速に普及しており、気付かないうちに導入していることは珍しくありません。
- 体重計:スマホとBluetoothで体重を同期
- エアコン:外出先からWi‑Fiで遠隔操作
- 自動掃除機:地図管理やスケジュール操作でWi‑Fi通信
- LED電球:Wi‑Fi経由でオンオフ・調光を操作
- 洗濯機:運転状況をWi‑Fiでスマホに通知
ネットワークや電源を一時的に落として、反応の有無をチェックしてみてください。
玄関まわりの機器
スマートキーやインターホンなどの玄関周辺機器も、盗聴器発見器に反応する原因となり得ます。
これらは開閉通知や映像送信のためにWi‑FiやBluetoothを使用しており、待機中でも周期的な電波が発信されています。
玄関周辺で特に強い反応がある場合は、スマートキーの位置や親機の設置場所を確認し、一時的に電源を切りましょう。
近隣・共用部・上下階からの電波
盗聴器発見器の反応が、近隣の住宅や共用部からの電波である場合もあります。
特に壁際や窓際で数値が上がるときは、隣室や上下階のWi‑Fiルーター、Bluetooth機器などの影響を受けている可能性が高いです。
室内の電源をすべて落としても反応が続くような場合は、外部からの電波干渉を疑い、時間帯を変えて再測定しましょう。
盗聴器発見器が役に立たないケースもある
盗聴器発見器は、その名の通り盗聴器を見つけるために使えますが、役に立たないケースは少なくありません。
以下に特にチェックしておきたいポイント・注意点をまとめたので、参考にしてください。
ボイスレコーダーのような録音タイプは電波を出さない
盗聴器発見器は、盗聴器が受信機に対して発する電波に反応する機器です。
そのため、電波を出さない録音タイプの盗聴器は検知できません。
- スマホのボイスレコーダー
- ペン型の隠し盗聴器
- USB型の隠し盗聴器
「発見器が反応しない=盗聴されていない」とは限らないので、不安な場合は別の調査手段も検討しましょう。
安価な機器では周波数の幅や感度が足りない
市販されている盗聴器発見器の中には、検知できる周波数帯が限定的なものもあります。
特に安価な機器では、特定の電波しか拾えず、通信方式が異なる盗聴器を見逃してしまう可能性があります。
また、感度の調整幅が狭いと、反応の強弱や距離感を把握しづらく、誤判定が起こりやすくなります。
信頼性の高い結果を得たいなら、盗聴器発見器の性能は妥協せずに購入しましょう。
盗聴自体が違法・犯罪ではない
日本の法律には「盗聴行為そのもの」を直接罰する明確な条文が存在しないため、違法・犯罪とはされないケースもあります。
たとえば、自宅で家族の会話を録音したり、公共の場での発言を記録しただけでは、刑事責任を問うのが難しいです。
ただし、例外として以下のようなケースでは違法・犯罪になり得ます。
- 他人の家に無断で侵入し盗聴器を設置した場合(住居侵入罪)
- 固定電話の通話を傍受した場合(有線電気通信法違反)
- 盗聴のために機器を破壊・改造した場合(器物損壊罪)
- 特定の人物を継続的に盗聴した場合(ストーカー規制法違反)
そのため、盗聴器が見つかった際は、すぐに取り外さず証拠を確保したうえで、適切な機関への相談を検討しましょう。
探偵に盗聴器の発見を依頼するメリット
気軽に買える市販の盗聴器発見器は、性能に限界があり誤反応も多いです。
また、発見器に反応しない盗聴器もあるため、本気で防ぐなら、別の側面からでも盗聴を対策できる探偵に相談しましょう。
以下に探偵に相談するメリットを解説していきます。
盗聴器発見の補助が可能
探偵は、市販品よりも高性能な専用機材を使用し、盗聴器の有無をより正確に調査できます。
広帯域の電波測定器や非線形接合探知機などを用い、発見器では検知できなかった隠し機器を見つけ出せるケースもあります。
さらに、調査対象となる部屋の構造や電源・通信配線の状況まで含めて確認できるため、誤反応の原因特定にも対応可能です。
個人での判断に不安が残る場合は、こうした機材と専門知識を活用できる探偵調査も検討してみましょう。
盗聴を仕掛けた犯人の推測ができる
盗聴器が見つかったとしても、誰が仕掛けたのか特定するのは容易ではありません。
探偵に調査を依頼すれば、設置場所や機種の特徴、設置時期の推定などをもとに、関係性のある人物や状況を絞り込むことが可能です。
特定のタイミングで出入りしていた人物の把握や、再設置の監視・警戒などを行うこともあります。
犯人の特定が難航する場合でも、調査記録を残すことで今後の対策や法的対応に活用できます。
盗聴から発展する犯罪の証拠を掴める
盗聴行為は違法・犯罪ではないものの、それに付随して別の犯罪が発生している可能性があります。
たとえば、他人の住居に無断侵入し盗聴器を設置した場合は住居侵入罪、盗聴のために機器を破壊・改造した場合は器物損壊罪になります。
警察に相談する場合は、証拠がなければ動いてくれませんし、弁護士に依頼するにしても、証拠がなければ対応が難しいです。
探偵に依頼することで、こうした違法行為の証拠を確保できるので、警察や弁護士へつなげやすくなります。
盗聴器発見器に反応するものでよくある質問
電源が切れている盗聴器にも反応する?
基本的に反応しません。盗聴器発見器は、稼働中の盗聴器が発する電波に反応する仕組みです。電源がオフの状態では検知が難しいため、心配な場合は他の方法での調査も検討しましょう。
発見器が一切反応せず見つからない場合はどうすればいい?
盗聴器が存在しない可能性もありますが、録音型や電波帯外の機器は反応しないことがあります。発見器に頼らず、状況に応じて探偵による調査も視野に入れましょう。
盗聴器が見つかったらどうすればいい?
すぐに取り外さず、写真や位置などの証拠を残しておくことが重要です。証拠確保後は、警察や弁護士、探偵事務所への相談を検討してください。
位置情報発信器には反応する?
盗聴器発見器は無線の電波に反応する仕組みなので、一部の位置情報発信器にも反応します。
盗聴器発見器のおすすめは?
「探吉くん」が昔から使われている日本製の盗聴器発見器としておすすめです。Amazon等のネットショッピングでほかにも数多く販売されていますが、性能に疑問を感じるものは多いので注意しましょう。
盗聴対策はファミリー調査事務所にお任せください
盗聴器発見器が反応するものは数多くあり、高性能なものを使ってもすべての盗聴を見抜けるとは限りません。
誤反応や検知漏れの不安が残る場合は、専用機材と経験を持つ探偵に相談することで、より確実な調査が可能になります。
ファミリー調査事務所では、ご家庭・職場・車両などさまざまな環境に対応した盗聴対策を実施しています。
LINEでも無料相談ができるので、まずはお気軽にお問い合わせください。

執筆者:Kazuya Yamauchi
探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。