「室間添随症」という症状をご存知でしょうか?
ほとんどの方が聞き慣れないか、初めて耳にされたかもしれません。
ひきこもりがちな人が近隣住人の目を過度に意識し、「自分はニートではない」と周囲にアピールしようとして、執拗に隣人の生活リズムを把握しようとする症状を「室間添随症」と言います。
なぜ隣人の生活リズムを把握しようとするかと言うと、そうやって他人に意識を向けることで、“自分の存在を希薄化して”生活しているからです。
隣人の行動に自分を“同期”させて、自分はひきこもりではないと思いたいのかもしれません。
しかし、これは十分な「つきまとい」「ストーカー」行為になります。隣人は、あなたが掃除や洗濯をしたり、入浴やトイレに行ったりする様子まで把握しようとしているのですから。
近年では、このような新しいタイプの「ご近所トラブル」が増えています。
このページは「室間添随症とご近所トラブル」についてのご案内ページです。ご近所トラブルが引き起こす嫌がらせに関するさまざまな知識・情報をお伝えします。
執筆/監修者:山内 和也2023年10月19日
探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。
目次
1-「室間添随症」を患ったストーカー
聞き耳を立て、じっと観察している…
集合住宅に住んでいると、さまざまな場面で「お互いさま」があると思います。
洗濯ひとつ取ってみても、仕事の関係で出勤前にしか洗濯機をまわせないという方もいれば、帰宅してからでないと洗濯できないという方もいます。
生活はみな「お互いさま」なのに、その生活リズムを脅かす「嫌がらせ行為」が多発しています。
ある依頼人さまからのご相談は、隣人がご依頼者の生活パターンとそっくり同じ行動をしている…、という内容でした。
なぜか同じ行動を取る隣人
- 台所で洗い物をしたり洗濯を始めたりすると、お隣さんからも洗い物や洗濯を始めたような音がする
- トイレに行って水を流すとお隣さんからもトイレを流す音が聞こえる
- ベッドのうえで壁にもたれたときの勢いで、どん、と音を出してしまったら、すぐさまお隣さんの壁からも、どん、という音が返ってきた。
「何だか気味が悪い」ということで相談に来られました。
調査したところ、やはり隣人はご依頼者の生活リズムを探っていたらしいことがわかりました。
一種の精神疾患
知り合いの医者に聞いてみたところ、「室間添随症」という病気はないとのことです。
どうやら、室間添随症という言葉は造語らしいのですが、精神疾患のひとつと考えていいようです。
隣人による嫌がらせやストーカー行為をいつの間にか「室内ストーカー」と呼ぶようになりましたが、室間添随症という言葉も同じような流れで広まったのかもしれません。
しかし、「ご近所トラブルに悩まされています」という問い合わせが増えてきているのは事実です。
同じフロアでも素性を知らない場合がほとんど
アパートやマンションは人の出入りが激しいこともあり、都心部のマンションなどでは同じフロアに住んでいる住人のことも知らないことが多くなりました。
どんな人が住んでいるのか知るために、新聞や宗教の勧誘・リフォーム業者を装って住人のことを調べようとする悪質な行為もあります。
ごく当たり前な日常の裏に、個人情報が漏洩するリスクが高くなっているのです。
2- 気のせいではすまされない嫌がらせ
偶然が重なる本人にしかわからない合図
先ほど紹介したご依頼者は、最初のうちは「偶然だろう」と思っていたそうです。ふつうに生活していれば、さまざまな“音”が耳に入ってきます。
ゴミの収集車が通った音が聞こえることもあれば、隣室の呼び鈴や電話の呼び出し音や赤ちゃんの泣き声が聞こえることもあります。
アパートやマンションの構造面から隣室の音が聞こえることもあるし、自分の部屋の音が隣室に聞こえることもあるでしょう。
しかし、隣室から聞こえる音は、たまたま聞こえた音なのか、故意に音を出して嫌がらせをしているのかは判断に迷うところです。
ましてや、同じようなことが何度も続けば、誰もが故意だと疑うでしょう。
不審なベランダでのできごと
ご依頼者が私どもに相談しようと思われたきっかけは、ベランダでのできごとだったそうです。
外の空気を吸おうと思い、ベランダに出ようとして戸を開けたら、隣室からもベランダの戸を開ける音が聞こえました。
ご依頼者がベランダに出ると、隣人もベランダに出た気配がしたそうです。
部屋に戻ろうとしてベランダの戸を閉めると、やはり隣室からベランダの戸を閉める音が聞こえてきました。
同じようなことが何度もあったのを思い出したご依頼者は気味が悪くなりましたが、それでも「気のせいかもしれない」と思い直して、もう一度ベランダの戸を開けてみたそうです。 そうしたら、隣人もまたベランダの戸を開けた…。
ご依頼者からの相談を受けたとき、私どもはそれが「単なる偶然なのか」、それとも「故意にやっていることなのか」から探ることにいたしました。
調査の方法や詳細を記すことはできませんが、私どもはまず、音の測定調査から始めることにしたのです。
3- 相談されるさまざまなご近所トラブル
偶然を装う嫌がらせ
相談事例を見ると「たまたま偶然が重なった」と思うような内容ばかりですが、偶然も二度重なると偶然ではありません。
似たようなことが3回も4回も続けば、それはもう「悪質なつきまとい」であり、故意にやっている「嫌がらせ」です。
故意にやっている場合、よく“シラを切る”という言い方をしますが、あくまで“偶然”と言い張るために、ペットや小さな子どもを利用するケースもあります。
ご依頼者の生活を監視しているのではないかと問い詰めても、「たまたま同じタイミングでペットが音を立てた」「小さな子どもがやったこと」と言い逃れをしようとします。
犯罪と言われても仕方ないことをわかったうえでやっているわけですから、状況によっては、このような嫌がらせはご近所トラブルの域を超える場合もあります。
嫌がらせを悪質と判断したときは、調査の範囲を広げて行ないます。
次のようなケースに思い当たったら、それは室間添随症による嫌がらせかもしれません。
- 生活リズムに合わせて、隣人の部屋から同じタイミングで同じような生活音を聞こえる
- 深夜に隣室から、頻繁にウォーターハンマーの音やお風呂を沸かす音が聞こえる
- 洗濯物を干そうとしてベランダに出て、ふと見ると、隣人も必ずベランダにいる
- 郵便物が届くのが遅い(もしかして、郵便物や差出人を盗み見られている?)
- 電話で話している内容を、玄関の外で盗み聞きするお年寄りがいる
- 監視カメラを設置したら「不審者なんていないのに嫌だね」と聞こえよがしに井戸端会議で話題にする
- 耳鳴りの原因が、近隣から聞こえる「音」のはずだが、騒音計での表示は「生活音」の範囲だった
つきまといや嫌がらせをやめるように言っても、隣人には「そんなのは思い過ごしだ」「被害妄想だ」と言い返されるだろうことは十分に予想できます。
知りあいに相談しても「考えすぎじゃないの」とわかってもらえないかもしれません。
いま起きていることは、本当に「偶然」なのか、それとも「故意的な嫌がらせ」なのか、被害が大きくなる前にはっきりさせておきましょう。
何らかのアクションを起こさなければ、嫌がらせ行為は終わりません。
「気味が悪い」「偶然とは思えない」という方は、お気軽に私ども「ファミリー調査事務所」にご相談ください。
4- 探偵事務所をお探しの方へ
はじめて探偵事務所をご利用される方は、どこに依頼すればいいのかで悩まれるかもしれません。
下記の事例に該当する方は、専用の相談室までお問い合わせください。
- 公共機関の相談施設で、問題を解決するには調査が必要だと言われたが、どこへ頼んでいいかわからない
- 探偵に相談すると、悩みごとを近所や知りあいに知られそうで不安
- 弁護士に依頼したが、証拠や情報は探偵に集めてもらうように言われている
- 探偵事務所に依頼するときの費用・料金の相場などがわからない
- 探偵事務所を利用するのがはじめてなので、相談や依頼の手順がわからない
ご近所トラブルに発展する嫌がらせ行為は、さまざまなケースに分類されます。
直接の証拠を自分で収集するのが難しい、証拠をつかもうとして失敗したら…、というような不安のある方も、その道のプロにお任せください。
現在受けている嫌がらせ被害の内容について詳しくお話しくだされば、きっとお力になれると思います。
室間添随症による嫌がらせ対策は、一般的な探偵が行なう調査とは少し異なり、「騒音」に関する幅広い知識と調査経験が必要になります。
問題解決が難しいときなどは、数々の調査経験から、私どもしか知らない「騒音対策」をアドバイスすることも可能です。
また、他社で断られたご依頼や、解決できなかったご依頼も歓迎します。ご相談には迅速な対応を心がけているので、メールかお電話でご連絡をください。
室間添随症に関する相談窓口
エスカレートする前に早めの相談を
ファミリー調査事務所は、全国に支部および「相談窓口」を設けております。長年培った私どものノウハウは、ご利用いただいた皆さまからたくさんの感謝をいただいております。
最初は思い過ごしだと思うような些細なことも、だんだんとエスカレートし、気がついたときには生活リズムの一部始終を監視されていた…、というようなことも珍しくはありません。
室間添随症による嫌がらせでお悩みの方は、大きなトラブルに発展する前に私どもにご相談ください。
総力をあげて調査、サポートいたします。
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