日本では、年間およそ9万人もの人が失踪しています。(※警察庁 令和4年における行方不明者の状況より)
失踪者の多くは、家族や友人・警察の協力によって1週間以内に発見されるケースが多いです。
時間が経てば経つほど、失踪者の足取りは掴みにくくなり、発見までに長い時間と労力がかかってしまいまいます。
時間がたちすぎてしまうと、見つけられないということも。
手がかりや痕跡が残っているうちに、できるだけ早く探し始めましょう。
この記事では、「失踪者が向かう可能性のある場所」「失踪者の探し方」「探偵による調査方法」について詳しく解説します。
あなたの大切な人を見つけ出す役に立つことを祈っています。
失踪の主な原因
人が行方をくらませるのには、さまざまな事情や要因があります。
一見突然に見える「失踪」ですが、その多くは日常のなかに小さな前兆を残していることが多いです。
ここから、失踪に至る主な原因を紹介していきます。
身近な人が抱えていたかもしれない悩みやトラブルについて、心当たりを考えてみましょう。
対人トラブル
家族や友人・同僚・近所の人とのトラブルが原因で、人との関係に疲れて失踪してしまうケースがあります。
特に、学校や職場・SNSにおける誹謗中傷・いじめ・孤立などは、精神を追い詰められやすく、現状から逃れるために失踪という選択をする人は少なくありません。
表向きは普通に生活しているように見えても、本人の心のなかでは孤独や不安が積み重なって、限界を迎えてしまった可能性があります。
金銭トラブル
突然の失業・事業や投資の失敗・ギャンブル依存などによる借金問題や生活苦が原因で行き詰まり、失踪してしまう人もいます。
お金に関するトラブルは非常に深刻で、人に相談することもできず、忽然と姿を消してしまう人も多いです。
闇金業者や取り立てから逃れるために、完全に足取りを消すためにスマホを解約したり、ホームレスになるなどして社会的つながりを完全に絶ったりするケースもあります。
家庭内トラブル
DVやモラハラ・夫婦間の不和・親子間の対立・育児や介護の負担・義家族との関係悪化など、家庭という逃げ場のない空間で苦しんだ末に失踪する人もいます。
親の過度な干渉や虐待が原因で家出する未成年者も少なくありません。
家庭内でのトラブルが原因で失踪する場合、念入りに準備をしてから行動に移すケースが多く、行方探しは難航することが多いです。
職場トラブル
パワハラや過重労働・長時間労働・見合わない評価・低賃金・ノルマ・人間関係など、職場でのストレスが失踪の引き金となるケースも多いです。
真面目で責任感の強い人ほど、限界を迎えていても「誰にも迷惑をかけたくない」と一人で抱え込み、突然姿を消してしまう傾向があります。
家庭や社会からのプレッシャー
結婚や出産・就職・親の介護など、「こうあるべき」という社会や家族からのプレッシャーに耐えきれなくなってしまう人もいます。
「いい成績を出さないと…」「家族の期待に応えなきゃ…」と自分を追い込むうちに、心が限界を迎え、逃げたい気持ちになるのです。
このタイプの失踪は、問題を抱えていないように見える人にも起こり得るため、周囲が失踪の前兆に気づきにくいです。
恋愛トラブル
失恋や婚約解消・不倫・三角関係・ストーカー被害などの恋愛トラブルも失踪の大きな原因のひとつです。
相手との関係に絶望したり、周囲にバレたくないという思いが募ったりした結果、すべてを断ち切るように姿を消すことがあります。
なかには、恋人と駆け落ちしたり、SNSで出会った人の元へ行ったり、誰にも知らせず新生活を始めるケースも。
また、ストーカー被害から逃れるために、周囲に行先を告げず忽然と姿を消す人もいるでしょう。
病による行方不明
認知症による徘徊、うつ病や統合失調症などの精神的な不調による失踪も少なくありません。
本人にとっては「失踪」のつもりはなく、意識が混濁した状態で自宅から離れてしまうため、発見が難しくなる傾向があります。
また、精神的に不安定な状態の人は、「誰にも会いたくない」「生きて行くのがつらい」という理由で、自ら連絡を絶つこともあるでしょう。
計画的な家出
今の生活を捨てて人生をやり直そうとする、計画的な失踪も存在します。
職場を辞め、家やスマホを解約し、貯金を下ろして別の土地で一からやり直すなど、事前に準備をしたうえで失踪するケースです。
このタイプの人は、意図的に足取りを消すため、発見は非常に困難です。
犯罪や事件に巻き込まれたケース
何らかの事件や事故に巻き込まれ、行方がわからなくなるケースもあります。
誘拐や殺人・詐欺・マルチ商法・宗教勧誘など、本人の意思とは関係なく姿を消すこともあるのです。
このような事案は、自力で行方調査をするのは困難。
早期に警察に届け出をし、探偵などのプロの力を借りましょう。
自ら失踪した人が行く場所
失踪する人は、具体的にどこに向かうのでしょうか。
ここでは、探偵が実際の調査でたどり着くことの多い「行先」を解説します。
本人の性格や失踪の目的・持っている資金などによって、選ぶ場所は異なります。
探している大切な人のことを考えながら、行先を想像してみましょう。
ネットカフェやカプセルホテル
失踪直後の避難先として非常に多いのが、ネットカフェやカプセルホテルなどの簡易宿泊施設。
身分証の提示が不要な施設も多く、24時間営業・シャワー・飲食・ネット環境が整っており、身を隠すのにうってつけの場所なのです。
特に都市部ではこういった施設が多いため、痕跡を追うのは困難。
早期の捜索が重要です。
公園や駐車場
所持金が少ない場合、住む場所や滞在先がない場合には、公園や24時間開放の駐車場・道の駅などお金をかけずに過ごせる場所に身を寄せるケースが多いです。
車を所有している人であれば、自家用車で寝泊まりしながら各地を移動する「車中泊」を選ぶことも少なくありません。
車で失踪した可能性が高い場合、車で簡単にアクセスでき、人目を避けやすい場所を重点的に探すといいでしょう。
繁華街や歓楽街
失踪者のなかには、身元を隠しやすい場所を求め、繁華街や歓楽街に紛れ込む人もいます。
人の出入りが激しく、長時間営業のお店が多いため、周囲の目を気にせず過ごしやすいという特徴があります。
住み込みのアルバイト
住み込みの仕事に就き、生活の再スタートをはかる人もいます。
特に、寮完備の工場やリゾートバイト・農業系の求人などは、身元確認が緩い場合もあり、失踪者にとっては好都合な環境です。
求人情報誌やネット掲示板を手がかりに、過去の応募歴を特定することで、行方が明らかになることもあります。
労働者向けの宿泊施設
派遣労働者や日雇い労働者が多い地域には、低料金で泊まれる簡易宿泊所があります。
失踪直後、そういった場所を生活拠点としている人は少なくありません。
しかし、長期利用には向かないため、居場所を突き止めたとしてもすでにいなくなっているケースも多いです。
身内や知人の元
信頼できる身内や友人の元に身を寄せているケースは非常に多いです。
本人から「連絡しないでほしい」と頼まれていたり、居場所を知られないほうがいい理由があったりして、かくまっている可能性もあります。
過去の交友関係や親族の住所録をもとに、丁寧にあたることで発見に至るケースも多いです。
知人がいない土地
「人間関係をリセットしたい」「新しい人生を歩みたい」と考え、知人がいない土地へ向かう人もいます。
国内であれば地方都市や交通の便がいい土地・ゆかりのある土地が選ばれることが多く、ごくまれに海外渡航のケースもあります。
新たな人生をスタートさせようと考える人は、計画を練り、事前準備をしたうえで失踪することが多いです。
そういった前兆がなかったか、思い返してみましょう。
失踪者を探す方法
身近な人の失踪が判明したとき、「どうしたらいいかわからない」と戸惑ってしまう人が多いです。
しかし、初動が遅れると、失踪者の足取りや手がかりはどんどん消え、追跡の難易度が上がってしまいます。
ここでは、家族や関係者がすぐに実践できる探し方を紹介します。
できるものから始めてみましょう。
親族や知人に連絡をとる
まずは、失踪者の交友関係をたどりましょう。
失踪者が心を許していた親族、普段一緒に過ごすことが多かった友人・同僚などに連絡をとり、心当たりがないか確認してみましょう。
恋人や友人・同僚にだけ行き先を告げていたり、悩みを打ち明けていたりするケースもあります。
また、失踪者が「安心できる場所」を求めて親族や知人の元に身を寄せている場合、この段階で発見できる可能性もあるでしょう。
残したものから手がかりを探す
失踪者が残したものから手がかりを探すのも効果的な方法です。
部屋や持ち物・パソコン・スマートフォンなどから、失踪前の行動や心境が見えてくることがあります。
検索履歴やメモ書き・地図・ゴミ箱に残された書類やレシートなど、日常のなかに手がかりが隠されているケースは非常に多いです。
一見些細なことに思えるものも、のちに重要な証拠となり得る可能性はあるので、丁寧に確認し、念のため保存しておきましょう。
近隣を探索する
失踪から日が浅い場合、近隣を中心に地道に捜索を行うことで成果が得られることもあります。
失踪者の自宅・職場・行きつけのお店などの普段立ち寄っていた場所の周辺を重点的に探しましょう。
また、公園や駐車場・ネットカフェなどは失踪者が立ち寄る傾向があるので、チェックしたほうがいいです。
失踪者の人相がわかる写真などを手に、聞き込みをすることで、目撃情報が得られる可能性が高まります。
情報提供を呼びかける
多くの人の目に触れることで、発見の確率は高まります。
InstagramやXなどのSNSやオンラインコミュニティ・地域の掲示板などを利用して、広く情報提供を呼びかけるのも有効な方法でしょう。
顔写真や身長・体重・失踪当時の服装・最後に確認された日時と場所など具体的な情報を明記したポスターやチラシを作成すると、手がかりが集まりやすいです。
警察に相談する
失踪の可能性がある場合、なるべく早く警察に相談しましょう。
「本当に失踪なのかな」と警察への届け出を迷ってしまう人は少なくありませんが、行方不明者届を提出することで、全国的な情報共有が行われ、重要な情報が手に入る可能性があります。
※ただし、自ら失踪した可能性が高いと「事件性がない」と判断され、積極的な捜査をしてもらえないこともあります。
プロに依頼する
「自力で探しても見つからない」「警察もすぐに動いてくれない」そんなときこそ、調査のプロである探偵への依頼を検討しましょう。
探偵は、個人のプライバシーに配慮しつつ、独自のネットワークや調査のノウハウを駆使し、丁寧に足取りを追っていきます。
時間が経てば経つほど手がかりは薄れていくため、早めの相談をおすすめします。
探偵による失踪者の行方調査
「自力で探そうとしたけど手がかりが掴めない」「警察に相談したけど動いてくれない」という場合は、行方調査のプロである探偵に頼りましょう。
ここから、探偵がどのような方法で行方を追うのか、具体的な手法を紹介します。
探偵への依頼を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
事前の情報収集
探偵はまずご依頼者から得た情報をもとに、失踪者の性格や行動傾向・過去の言動などを綿密に分析し、失踪の理由を探ります。
また、持ち物や交友関係・趣味や生活リズムなどの細かな情報から、失踪者の心情や向かう可能性の高い場所の仮説を立て、調査の方向性を明確にします。
・性格・交友関係・趣味
・直近の生活の様子
・金銭トラブルの有無
・失踪当日の行動・服装・持ち物
・家族構成・家庭内トラブルの有無
・同様の行動歴の有無
・恋愛トラブルの有無
上記のような情報を事前にまとめておくことで、スムーズに依頼することができます。
現場調査・足取り追跡
自宅や職場・失踪当日に立ち寄ったと考えられる場所を訪れ、手がかりや痕跡を探します。
持ち物やゴミ箱・冷蔵庫のなかまで、くまなく確認し、失踪者がなにか手がかりを残していないか徹底的に調査します。
また、周辺住民や周辺店舗への聞き込みを行い、目撃情報を探したり、協力が得られれば防犯カメラ映像を分析したりすることもあります。
関係者への聞き込み
探偵は、家族・失踪者と親しかった友人や知人・職場関係者などから、失踪者の情報を聞き出します。
探偵は聞き込みの技術を持っているため、公になっていない情報や噂話を聞き出すことができます。
聞き込みの情報により、突然の失踪に至った理由や現在の居場所のヒントが得られるケースは少なくありません。
電子機器の分析
探偵はデジタルフォレンジック法という手法を用い、スマホやPCの解析を行います。
削除されたデータの復元も可能なため、失踪者が残したスマホやPCの発着信履歴・検索履歴・SNSのやりとり・写真フォルダ・位置情報・Wi-Fiのログイン履歴を明らかにし、行方を追う手がかりを得ることができます。
この手法は、特殊な知識と技術・機材が必要であり、探偵にしかできない調査方法です。
失踪者が残した電子機器が手元にあるなら、探偵に解析を依頼しましょう。
張り込みや尾行
失踪者の行方に見当がついた場合、必要に応じて張り込みや尾行も行います。
複数の探偵が交代制で継続的な監視を行い、現在の居場所や生活を明確にします。
また依頼があれば、失踪の理由や失踪者に戻る気があるのかを調査することも可能です。
警察との連携
調査中に事件性があると判断された場合、速やかに警察と連携をとります。
たとえば、失踪にストーカーやDV・詐欺などの犯罪が関わっている場合、失踪者の捜索だけでなく、加害者の特定や追跡も必要となります。
探偵が得た情報が捜査のきっかけとなるケースも多いです。
当事務所の調査概要
当事務所に寄せられた実際の相談事例、お問い合わせ方法について詳しく解説します。
調査を依頼する際の参考にしてください。
実際の相談事例
高校3年生の娘が、塾が終わったあと帰宅せず、連絡もとれません。学校や友だちにも心当たりを聞きましたが手がかりはなく、常に触っていたSNSも更新が止まっています。家庭内で喧嘩したわけでもなく、理由がわかりません。もしかして事件に巻き込まれたのではないかと不安です。娘を探してください。
調査結果
通塾ルートと塾周辺の現場調査及び聞き込みを実施。塾を出た後、駅とは逆方向に歩きリュック姿の同年代の男性と合流したことが判明。その後二人はネットカフェに立ち寄り、最終的にビジネスホテルに入ったことを突き止めた。ホテルに張り込みを続けた結果、本人が外出したところで無事保護。
話を聞くと、「進路や将来のことで悩んでいた。親に話せず家出したくなった」とのこと。ご依頼者から「娘を見つけた際に渡してほしい」と依頼を受けていた手紙を渡したところ、帰宅を決意されました。
夫がちょっと出かけてくる…と言って家を出たまま、1週間以上帰ってきません。職場にも連絡が入っておらず無断欠勤しているとのこと。よく飲みに行っていた同僚の方も、理由を知らないそうです。以前から仕事のストレスを感じていたようで、最近は家でも無表情なことが続いていました。家出の可能性も考えましたが、カードの利用履歴もなく、居場所がまったくつかめません。手がかりがないのですが、夫を探してもらえますか?
調査結果
依頼を受け、足取りをたどるため、最後に外出した日の行動を徹底調査。PCのネット検索履歴を復元し、地方都市の温泉地について調べていたことが判明。実際に温泉地を調査すると、小さな旅館で清掃の住み込みアルバイトとして働いているところを発見した。
現地での本人との接触後、「仕事をクビになったことを言えなかった。心配かけたくなかった」とご依頼者と電話で話をし、ご家族の元へ戻る決意をされました。
3年程交際して先月プロポーズし、婚約した彼女が、ラインを既読にしたまま連絡がとれなくなりました。電話も通じず、SNSも一切更新がありません。家族も共通の友人も理由を知らず驚いています。直前まで普段どおりやりとりしており、喧嘩もなく、心当たりがまったくありません。何か隠していたのか、それとも事件に巻き込まれたのか、心配で毎日眠れません。居場所を確認して安心したいです。彼女を見つけてください。
調査結果
彼女の生活圏・行動パターン・交友関係を徹底調査。SNSの裏アカウントを特定し、投稿から特定の地域に移動している可能性を発見。さらに彼女が過去に働いていた地域に足を運び、数日の張り込みと聞き込みを実施した結果、特定の男性と行動をともにする姿を確認し、ご依頼者に承諾を得て接触を試みた。
彼女は「元彼のことが忘れられなかった」と話し、事件性がないことが確認されました。ご依頼者は、当事務所の紹介で、弁護士を立てて話し合いをすることを決意されました。
お問い合わせ
当事務所では、お問い合わせフォーム・メール・LINE・電話より、24時間365日お問い合わせが可能です。
「依頼するかはまだ決めていない」「どんな調査ができるのか知りたい」という方も、ぜひ無料相談や無料見積りをご利用ください。
ご依頼者に寄り添い、調査について丁寧にご説明させていただきます。
失踪者の行方調査は、ファミリー探偵事務所にご依頼ください!
大切な人が突然姿を消してしまい、「もっと早く気づいてあげればよかった」「どうしてあのとき話を聞いてあげなかったんだろう」と自分を責めてはいませんか?
そんな自責の念から、自力で探し出そうとしてしまう人は少なくありません。
ですが失踪者は、痕跡を徹底的に消している場合も多く、自力での調査は困難を極めます。
また時間が経つにつれ、手がかりが消えてしまう可能性もあるでしょう。
大切な人がいなくなったことに気がついたら、できるだけ早くご相談ください。
当事務所は、他社で断られた案件や警察が動けない案件でも対応可能です。
お気軽にお問い合わせください。

執筆者:米良2025年4月23日
長年の情報収集経験を有し、英語での情報分析も得意とする。豊富な海外調査実績をもとに、国内外の問題を独自の視点で解説します。