最近、パートナーや身近な人の言動に違和感を覚え、「もしかして別れさせ屋を使われているのでは」と不安になる方が増えています。
別れさせ屋は表に出にくい存在ですが、実際には巧妙な心理操作や環境工作が行われるケースもあります。
本記事では、疑いを感じたときに確認すべき兆候と、冷静に取るべき正しい対応策を探偵の視点から解説します。
目次
別れさせ屋とは
最近、「特に大きな喧嘩もなかったのに、急に距離を置かれるようになった」
「周囲に見覚えのない人物が頻繁に関わるようになった」
といった違和感をきっかけに、不安を抱える方が増えています。
当事者同士の問題だけでは説明がつかない変化が続く場合、第三者による意図的な介入が行われている可能性も否定できません。
その代表的な存在が 「別れさせ屋」です。

「別れさせ屋」とは、夫婦関係や交際関係にある人に対して「別れてほしい」という意図を持つ人物の目的を達成するため、対象となる関係を意図的に破綻させる行為を請け負う業者や個人を指します。
工作スタッフがターゲットに接触し、心理的な揺さぶりや環境の変化を与えることで、
本人が「別れたい」と感じる状況、あるいは別れざるを得ない状況を作り出すのが主な手法です。
別れさせ屋が利用されるケースには、次のようなものがあります。
- 配偶者との関係を解消したい
- 恋人の浮気相手と別れさせたい
- 子どもとその交際相手を別れさせたい
- 配偶者の不倫相手と関係を断たせたい
- 好意を持つ相手と恋人を別れさせたい
- 不倫関係にある相手を離婚させたい
このように、別れさせ屋の存在は決して特殊な話ではありません。
ただし、実際に介入が行われているのか、それとも単なる関係悪化なのかは、冷静に見極める必要があります。
別れさせ屋が雇われる理由
別れさせ屋は、感情に任せて衝動的に利用されるものではありません。
多くの場合、表向きは冷静に振る舞いながら、水面下で計画的に動いている人物によって使われます。
そのため、当事者から見ると「なぜ急に関係が悪化したのかわからない」と感じやすいのが特徴です。

別れさせ屋が雇われる背景には、いくつか共通する動機があります。
いずれも、当事者同士の話し合いでは解決が難しい状況であることが多く、第三者の介入によって状況を動かそうとする点が特徴です。
浮気や不倫が本気になったため
恋愛関係にある相手に配偶者や恋人がいる場合、その関係を解消させる目的で別れさせ屋が利用されることがあります。
特に、浮気や不倫関係が長期化し、感情が深く入り込んだ段階で依頼に至るケースが少なくありません。
直接対立して関係を壊すのではなく、 配偶者や恋人側が「自分から別れを選ぶ」ように仕向ける工作が行われます。
本人同士の問題に見えても、実際には第三者の意図が強く影響していることがあります。
真剣交際を望む相手に、すでにパートナーがいる場合
相手と将来を見据えた真剣な交際を望んでいるものの、相手にすでに配偶者や恋人がいる場合、
正面から関係を壊そうとせず、別れさせ屋を利用して状況を動かそうとするケースがあります。
自分自身は表に出ず、 環境や人間関係に変化を与えることで、
相手が自然に現在のパートナーと距離を置くよう誘導するのが特徴です。
このような場合、当事者は外部からの介入に気づきにくい傾向があります。
離婚したいが正当な離婚事由がないため
一方的に離婚を望んでいても、法的に認められる離婚事由がなく、話し合いが進まないケースもあります。
慰謝料や財産分与などの条件面で不利になることを避けるため、別れさせ屋が利用されることがあります。
意図的に不倫関係を作り出し、「婚姻関係が破綻している」という状況を演出することで、
離婚や条件交渉を有利に進めようとするのが主な目的です。
このような場合も、本人は第三者から操作されている事実に気づきにくいことが多いといえます。
別れさせ屋が雇われる理由を知ることで、単なる性格の変化やすれ違いでは説明できない違和感に気づきやすくなります。
次の章では、実際に別れさせ工作が行われている場合に現れやすい具体的な兆候について解説します。
別れさせ屋が仕掛ける手口

別れさせ屋の工作は、派手な行動や強引な介入によって行われるものではありません。
多くの場合、日常の延長線上で「自然な出来事」に見える形で進められます。
そのため、身の回りに心当たりがある場合は、注意深く状況を見直すことが重要です。
ここでは、実際に多く用いられる代表的な手口について解説します。
対象者に異性を仕向け、恋愛感情を持たせる
別れさせ屋の工作員が対象者に接近し、恋愛感情を抱かせることで、
既存の夫婦関係や交際関係に 亀裂を生じさせる手口です。
離婚や別れの「きっかけ」を作ることが主な目的となります。
依頼者から得た情報をもとに、
対象者の好みや趣味、性格傾向を細かく把握した上で近づき、
偶然を装った出会いや共通点を強調するのが特徴です。
この手口が厄介なのは、対象者自身が「誰かに仕組まれている」という自覚を持ちにくい点にあります。
自然な恋愛感情だと信じ込んでしまうため、後から振り返っても違和感に気づきにくくなります。
【手口の特徴】
- 急に異性から頻繁に声をかけられるようになる
- 趣味や価値観が不自然なほど一致する相手と出会う
- 外見や雰囲気が好みに合致した異性とSNSをきっかけに親しくなる
対象者に同性を仕向け、離婚や別れを後押しする
対象者と同性の工作員を近づけ、友人や相談相手として信頼関係を築いた上で、
心理的に別れを後押しする手口です。
偽りの友情を装い、本音や不満を引き出す点が特徴です。
悩みを親身に聞く姿勢を見せながら、共感や肯定を繰り返すことで、
少しずつ「別れることが正しい選択だ」と思い込ませていきます。
この過程は半ば洗脳的であり、本人は誘導されていることに気づきにくくなります。
【手口の特徴】
- SNSを通じて共通の趣味や価値観で急速に距離を縮める
- カフェやバーなどで偶然を装って親しくなる
- スポーツジムや習い事の場で自然に接触を重ねる
- 公園や学校行事などでママ友・パパ友として関係を築く
手口は単独ではなく、複数同時に使われることが多い
別れさせ屋の工作は、ひとつの手口だけで完結することはほとんどありません。
異性による接近と、同性による相談役が同時進行で行われるなど、
複数の働きかけが重なることで、対象者の判断力を徐々に鈍らせていきます。
このような場合、本人は「自分の意思で決めた」と感じていても、
実際には周囲の環境や人間関係が巧妙に操作されていることがあります。
次の章では、こうした手口が用いられている場合に現れやすい
具体的な兆候や違和感について、探偵の視点から詳しく解説します。
別れさせ屋を疑うべき具体的な兆候や違和感

別れさせ屋が関与している場合、露骨なトラブルが突然起こるわけではありません。
多くは、日常の中で「言葉にしづらい違和感」が少しずつ積み重なっていきます。
ここでは、実際の調査現場でも確認されやすい代表的な兆候を紹介します。
これまでにない人物が急に人間関係に入り込んでくる
パートナーの周囲に、これまで聞いたことのなかった人物が頻繁に登場するようになるケースです。
共通の知人でもなく、紹介された経緯も曖昧なまま、急速に距離が縮まっていく傾向があります。
本人は「たまたま知り合った」「偶然仲良くなった」と説明することが多く、
関係性の深まり方が不自然でも疑問を持ちにくい点が特徴です。
価値観や考え方が短期間で大きく変化する
これまで重視していた家庭観や恋愛観が、短期間で大きく変わるのも注意すべき兆候です。
特に、以前は否定していた考え方を、誰かの影響を受けたかのように語り始める場合は違和感があります。
「周りもそう言っている」「第三者に相談したら正しいと言われた」
といった言葉が増える場合、外部からの影響を受けている可能性があります。
身近な人にだけ否定的な話をするようになる
夫婦や恋人関係に関する不満を、本人ではなく周囲の人物にだけ話すようになるケースもあります。
その結果、本人同士では問題が共有されず、関係修復の機会が失われていきます。
裏で不満が増幅され、「もう修復は無理だ」という結論に誘導されている場合も少なくありません。
連絡頻度や行動パターンが不自然に変わる
急に外出が増えたり、スマートフォンを常に気にするようになったりするなど、
行動パターンの変化も見逃せないポイントです。
仕事や趣味を理由にすることが多いものの、
説明が曖昧で具体性に欠ける場合は、第三者との接触時間が増えている可能性も考えられます。
別れや距離を置く話題が第三者経由で出てくる
本人からではなく、「友人にこう言われた」「相談したら別れた方がいいと言われた」
といった形で、別れの話題が出てくるのも特徴的です。
あたかも客観的な意見であるかのように伝えられますが、
実際には特定の方向へ誘導するための意見であることもあります。
理由を聞いても説明が曖昧で感情的になる
なぜ別れたいのか、なぜ距離を置きたいのかを尋ねても、
具体的な理由が示されず、感情的な言葉だけが返ってくる場合があります。
これは、本人の中で考えが整理されておらず、
外部から与えられた考えをそのまま受け入れている可能性を示唆します。
これらの兆候が複数重なって見られる場合、
単なるすれ違いや性格の変化では説明できないケースもあります。
次の章では、こうした違和感を感じたときに取るべき正しい対応策について解説します。
別れさせ屋を雇われた可能性がある場合の対処方法

配偶者や恋人の言動に違和感があり、別れさせ屋の介入が疑われる場合でも、
感情的に動いてしまうことは 状況を悪化させる原因になります。
ここでは、探偵の立場から見た現実的かつ安全な対処方法を整理します。
感情的に問い詰めたり、決めつけたりしない
「誰かに操られているのではないか」「別れさせ屋を使っているのでは」と感じても、
本人を直接問い詰める行動は避けるべきです。
別れさせ工作が行われている場合、対象者はすでに心理的な影響を受けている可能性があり、
強く否定されたり疑われたりすると、さらに距離を取られる結果になりかねません。
身の危険を感じる場合は警察に相談する
脅迫、つきまとい、金銭要求、ストーカー行為など、
明確に違法性が疑われる行為が確認できる場合は、速やかに警察へ相談してください。
特に身の安全に不安がある場合は、
「関係修復」よりも安全確保を最優先することが重要です。
違和感を感じた時点で証拠を残しておく
別れさせ屋の介入を立証するには、断片的でも客観的な証拠が重要になります。
後から集めようとしても、削除されたり状況が変わったりすることは少なくありません。
LINEやSNSのやりとり、通話履歴、不自然な外出記録、
第三者との接触が疑われる状況などは、時系列で整理して保存しておくことが有効です。
探偵に相談し、事実関係を冷静に確認する
決定的な証拠がなく、「確信は持てないが何かおかしい」と感じる段階でも、
そのまま放置することはおすすめできません。
探偵は、別れさせ屋が関与しているかどうかを前提で決めつけるのではなく、
第三者介入の有無を客観的に確認する立場で調査を行います。
調査によって事実が整理されることで、
今後どう動くべきか、関係をどう守るかを冷静に判断できるようになります。
次の章では、別れさせ屋に関する相談で特に多い誤解や、
調査を検討する際に知っておくべき注意点について解説します。
別れさせ屋に関する調査を探偵に依頼するメリット

配偶者や恋人の言動に違和感があり、別れさせ屋の介入が疑われる場合、
「本当に探偵に相談すべきなのか」と迷われる方も少なくありません。
ここでは、別れさせ屋に関する調査を探偵に依頼することで得られる具体的なメリットを整理します。
合法的な範囲で事実と証拠を収集できる
個人で調査を行なう場合、相手の行動を追ったり、SNSを過度に監視したりする中で、
知らず知らずのうちに行き過ぎた行為に及んでしまう危険があります。
特に、ストーカー規制法や不正アクセス禁止法などに抵触してしまうリスクは、
本人が思っている以上に身近な問題です。
探偵は、探偵業法をはじめとする関連法令を遵守したうえで調査を行なうため、
違法性のない方法で事実関係を確認し、後から問題になる心配がありません。
裁判や交渉の場でも有効な証拠を得られる
探偵に依頼することで、別れさせ屋の関与を裏付ける写真や映像、
関係者の行動の流れなど、客観性の高い証拠を収集することが可能です。
これらの証拠は、事実確認の材料としてだけでなく、
話し合いや裁判など、法的な場面においても有効に活用できる場合があります。
不倫や浮気など、背景にある事実が明らかになる
別れさせ屋が雇われる背景には、不倫や浮気など、
表に出ていない事情が隠れていることも少なくありません。
調査を進めることで、別れさせ屋が関与した理由そのものが明らかになり、
結果的にあなたの立場を守るための重要な事実が確認できるケースもあります。
精神的な負担を軽減し、冷静に判断できる
疑いを抱えたまま自分一人で情報を集め続けることは、
精神的にも大きな負担となり、冷静な判断を難しくします。
探偵に調査を任せることで、無理な行動を取る必要がなくなり、
状況を客観的に整理したうえで、今後どうすべきかを落ち着いて考えることができます。
調査は、必ずしも「別れ」や「対立」を目的とするものではありません。
事実を正しく知ることが、最終的に自分自身を守ることにつながります。
別れさせ屋を雇われていた体験談
ここでは、実際に別れさせ屋の関与が疑われ、調査によって事実関係が明らかになった事例をご紹介します。
いずれも匿名化し、内容を一部調整していますが、調査の流れや違和感のポイントは共通しています。
夫の不倫後、別れさせ屋を使われていたことが判明
神奈川県:女性 身辺調査:63万円(税込)
夫の不倫が発覚し、離婚の話し合いを進めていましたが、慰謝料の条件が折り合わず膠着状態が続いていました。
精神的に疲れ切っていた時期に、カフェで偶然声をかけてきた男性と親しくなりました。
優しく、話も合い、こちらをよく理解してくれる存在でしたが、
あまりにもタイミングが良すぎることに違和感を覚えました。
後に調査を進めた結果、その男性が別れさせ工作の一環として接触していたこと、
さらに夫の不倫関係と別れさせ屋の利用が裏でつながっていた事実が判明しました。
順調だった交際が、第三者の介入で崩れていったケース
東京都:女性 行動調査:35万円(税込)
交際していた恋人とは大きな喧嘩もなく、将来の話もしていました。
ところが、ある時期から「価値観が合わない」「距離を置きたい」と言われるようになりました。
同時期に、恋人が頻繁に相談している同性の知人がいることを知りました。
調査の結果、その人物が恋人の不満を意図的に増幅させ、別れを後押ししていたことが判明しました。
本人は「自分で考えて出した結論」だと思い込んでいましたが、
実際には第三者の影響が強く働いていました。
真剣交際を望んでいた相手にパートナーがいたケース
大阪府:男性 身辺調査:42万円(税込)
交際していた相手と真剣に将来を考えていましたが、
突然相手から距離を置かれ、周囲からも別れを勧められる状況が続きました。
調査を行った結果、相手には別のパートナーがおり、
その人物の関係者が裏で働きかけを行っていたことがわかりました。
理由がわからないまま関係が終わるのではなく、
事実を知ることで気持ちの整理がつき、次に進む決断ができました。
これらの事例に共通しているのは、
「本人同士の問題だけでは説明できない違和感」が存在していた点です。
一人で抱え込まず、事実を整理することが、状況を立て直す第一歩になります。

別れさせ屋を雇われているかもしれないと感じたときの無料相談窓口
別れさせ屋の工作員なのか、それとも本当に偶然の出会いなのか。
当事者にとっては判断がつかず、強い不安を感じる場面も少なくありません。
決定的な確証はないものの、不審な人物が近づいてきた、
関係が不自然に悪化しているなど、少しでも違和感を覚えた場合は、
一人で抱え込まずファミリー調査事務所にご相談ください。
当事務所では、別れさせ屋の関与を調査すること自体を目的とするのではなく、
調査結果を踏まえたうえで、今後どのような選択肢が考えられるのかを、
ご依頼者のお気持ちに寄り添いながら整理・アドバイスしています。
状況に応じて、弁護士との連携(※)を含めた対応も可能です。
専門家の意見を得ることで、感情に流されず、冷静に判断できるようになります。
一度の相談ですべてを決める必要はありません。
状況が整理できるまで、複数回ご相談いただいても問題ありません。
お問合せフォーム・電話・メール・LINEにて、24時間・土日祝日を問わずご相談を受け付けています。
無理に結論を急ぐ必要はありません。事実を知り、選択肢を整理することが、結果的にご自身を守ることにつながります。

執筆者:Rita Hayes / リタ・ヘイズ
教育業界で10年以上の経験を積んだ後、2023年4月FAM Investigation入社。海外事業部の立ち上げと責任者としての運営を担当。入社当初から、国際調査体制の構築やグローバルパートナーシップの形成に尽力し、同社の国際展開を牽引している。
専門分野は、OSINTを活用したオンライン調査、潜入、尾行、張込みなどのフィールド調査、海外調査案件のマネジメント。





















