「最近、財布の中身が減ってる気がする……」
家の中のことであるし、同居中のパートナーや家族が関係しているとしたら、警察に通報するにはハードルが高いと感じてしまうかもしれません。 しかし、曖昧なまま放っておくと、被害が拡大することもあります。
この記事では、その行為が犯罪か否かの見極め方と警察の対応、あなたができる証拠の集め方について解説します。
目次
財布からお金がなくなる…これって犯罪?
財布のお金が減っているという違和感を覚えたとき「これって窃盗になるの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
ましてや、相手が同居中のパートナーや家族など身近な関係であればあるほど「気のせいかも」「疑いたくない」と自分にブレーキをかけてしまうこともあるかもしれません。
まずは、このような場合、法律のうえではどう扱われるのかを解説します。
少額でも「窃盗罪」にあたる?
結論から言えば、たとえ数百円であっても、他人の財布から勝手にお金を取る行為は「窃盗罪」に該当します。
刑法第235条では
と定められており、被害額の大小にかかわらず、処罰対象です。
もちろん実際には、少額のケースであれば示談や返金によって終わることもありますし、「事件」として取り扱われないこともあります。
ただし「たった1,000円だから…」と何度も盗みを繰り返していた場合は「常習性」と判断され、重い処罰につながる可能性もあります。
少額でも、見過ごさずに向き合うことが大切です。
同居中の相手でも許されない行為
夫やパートナーなど「同じ家に住む相手」が財布からお金を取った場合も、原則として窃盗罪が成立します。
ただし現実的には、次のような事情で「事件化されにくい」ケースもあります。
- 家族間でお金の貸し借りが日常的にある
- 生活費の管理を特定の人が行なっている
- お金の所有権が明確に分かれていない
特に婚姻関係にある夫婦間では、
「夫婦は法律上“財産を共有している”とみなされる場合がある」
そのため、刑法第244条(親族相盗例)が適用され、警察の対応が慎重になってしまうのです。
一方で、内縁関係や恋人同士など、法律上の保護がない関係の場合は、財布や個人の貯金箱などは個人の財産とされるので、窃盗として認められやすくなる傾向があります。
警察に相談するときに必要な“証拠”とは?
「財布からお金が減っている」と警察に伝えても、すぐに動いてくれるとは限りません。
確かな証拠がないと「盗まれた」ことを立証するのが難しいからです。
実際に、以下のようなものが「証拠」として有効だとされています。
- 財布の中にいくら入っていたかを明確に記録していたメモや写真
- 防犯カメラの映像(部屋に設置された小型カメラなど)
- お金を取ったことを認める本人の音声やLINEのやりとり
しかし、同居人が相手となると「盗んでいない」と言い逃れされるリスクも高く、証拠の確保が難しいのが現実です。
次のパートでは、「警察に行く前にできること」をご紹介していきます。
警察に行く前にできること
いざ警察に相談しようと思っても、相手を疑いきれていない気持ちがあると説明も曖昧になってしまいます。
結果として、「落としただけ」「なくしただけ」と被害を信じてもらえなかったり、すぐに動いてもらえないケースも多くあります。
警察に相談する際は「明確な被害の説明」や「客観的な証拠」が求められることがほとんどです。
だからこそ、まずは自分でできる範囲の事実確認がとても大切なのです。
「まさか」と思いつつ相手に聞いてみたのに「そんなはずない」「管理が甘いだけでしょ」とはぐらかされたり、逆に「人のせいにするな」と責められてしまったという経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
こうした場合、その時点で対話での解決は難しいかもしれません。
相手の反応が明らかに不自然だったり、曖昧だった場合は、証拠を積み重ねることで「事実」を把握していくしかありません。
相手に知られずに確認する方法には、以下のようなものがあります。
- 財布の置き場所や金額の変化をスマホのアプリに記録
- 生活費に変化があった日と相手の行動を照らし合わせてみる
- 相手の身の回りに見慣れない物が増えていないか観察する(新しい服・財布・ガジェットなど)
具体的に何が怪しいのかを「可視化」することで、次のステップに進むことができます。
モヤモヤを感じているなら、まずは今できることを整理してみましょう。
たとえば、以下のような方法があります。
- 小さな違和感を日記のように感情と一緒に記録する(「〇日に〇〇が起きた」「その時こんな気持ちだった」など)
- 財布や置き場所をスマホで撮影しておく(前後で比較しやすい)
- ペットカメラを設置(自然な設置理由になってバレにくい)
- 指紋が残るようなメモやカードを目立たない場所に仕込んでおく(後の証拠として活用できる場合も)
- メモアプリや写真フォルダにロックをかける(記録がバレないように)
- すぐに行動できるように相談先候補(探偵・弁護士・女性センターなど)をリストアップしておく
当調査事務所では、証拠が不十分な段階でもご相談をお受けしています。
あなたの状況に合った対処法を一緒に整理し、必要な準備や行動を進めていきましょう。
不安が強くなってきたときこそ、誰かに話すタイミングです。
探偵に相談するという選択肢
「警察に相談するには証拠が足りないかも」と感じていても、それを自分ひとりでするのには限界があります。
そんな時は探偵に相談するという選択肢があります。
当調査事務所の探偵は、あなたの状況に合わせて、証拠収集や事実確認をサポートしてくれる専門家です。
以下では、探偵に相談する際のポイントや当事務所が提供するサポートなどをご紹介します。
証拠の集め方|調査内容を解説
当調査事務所では、以下のような方法で、あなたの状況に合わせた調査を行なっています。
相手の行動パターンを把握することで、「お金を抜くタイミング」や「金銭の使い道」などの背景が見えてくることもあります。
たとえば、以下のような内容を調査します。
- 帰宅後にどこかに立ち寄っていないか
- 最近、生活レベルが上がっていないか(飲み歩きやブランド品など)
- 収入と支出のバランスに異常がないか
こうした行動確認は、証拠だけでなく「そもそもなぜ?」という動機に迫るための大切な手がかりになります。
財布や金銭の管理場所への接触状況を確認するには、目立たないカメラやICレコーダーを使った「室内の見守り」が有効です。
ペットカメラ風のデザインで、違和感なく設置できる機器の設置などプライバシーを尊重し、必要最低限の範囲だけを確認する方法をご提案します。
「抜かれたお金が、どこに使われているのか」「金遣いが急に荒くなった理由は何か」など、生活の中の“金銭の流れ”を明らかにする調査も対応可能です。
- パチンコ・風俗・交際費などの使途確認
- 頻繁な買い物やデートの様子の撮影・記録
- 必要に応じて、相手の“金銭管理の実態”の把握
このような情報は、話し合いの場だけでなく、弁護士や第三者へ相談する際の判断材料となる重要な証拠です。
調査対象が外部での使い方に異変がある場合、その様子を撮影・記録し、報告書としてご提供します。
当事務所では、ご相談者の不安や希望を第一に考え「何をどこまで知るか」を整理することからスタートします。
家族や恋人に知られずに調査はできる?
相手が同居中のパートナーや家族である場合、生活のほとんどが重なっているため「証拠を集めようとすること自体がバレるのでは?」という心配が多く寄せられます。
ですが、当調査事務所ではバレずに進めることを前提とした調査体制を整えています。
- 目立たない範囲での機器設置
ペットカメラ風の見守り機器や、生活空間に溶け込む小型のカメラ・録音機器を使用。日常品のような見た目なので、違和感を与えません。
- 設置・回収のサポート
調査機器の設置や回収も、ご依頼者のご都合に合わせてスタッフが対応。「自分で設置するのは不安」という方も安心です。
- 連絡手段や時間帯の調整
LINEやメールなど、ご希望の方法とタイミングでご連絡。周囲に気づかれず、こっそりとやり取りができます。
不安を抱える方こそ「バレずに」「冷静に」「確実に」秘密厳守で寄り添ってくれる専門家の存在が支えになります。
証拠はどう活かす?
実は、証拠は「集めること」よりも「どう活かすか」のほうが大切です。
やっと集めた証拠をどう使えばいいか分からないという方のために、当調査事務所で入手した情報の活用方法をご紹介します。
証拠があることで「なんでそんなこと言うの?」と逆ギレされたり、話をはぐらかされる心配が減ります。
感情的なぶつかり合いを避けつつ、相手に状況をきちんと伝えたいときに有効です。
金銭トラブルがDVやモラハラ、依存行動などと関係している場合、女性センター、家庭裁判所、弁護士などに相談するときの重要な判断材料になります。
「証拠があります」と言えるだけで、対応が変わることも多いのです。
「自分の気のせいじゃなかった」と確認できたことで、関係を見直す勇気が持てたという方もいます。
証拠は、誰かを攻撃するための材料ではなく、自分の気持ちに確信を持つための後押しでもあります。
当調査事務所では、調査結果の報告後も今後の対処方法をご提案することが可能です。
実際にあった体験談
ここでは、実際に寄せられたケースをもとに「気づいたとき」「動いたとき」にどういった結果が待っていたのかをご紹介します。
彼氏を信じたまま放置した結果…
相談者は、交際2年のパートナーと同棲していた20代後半の女性。
あるときから「財布の中身が減っている気がする」と感じていたものの「まさか彼がそんなことをするはずない」「自分の勘違いかも」と半信半疑のまま、半年以上が経過してしまったといいます。
そんなある日、財布の中身を細かく記録してみたところ、1,000円札がぴったりの単位で減っていることに気づきました。
勇気を出してそのことを伝えたものの「そんなの知らない」「お前の管理が悪いんじゃないか」といった逆ギレの言葉が返ってきたそうです。
その後もパートナーとの関係は悪化し、喧嘩が増えて同棲は解消に。
「もっと早く、自分の直感を信じていればよかった」と、相談者は当時を振り返っていました。
探偵の調査で真実を知り、決断できた女性の話
相談者は、子どもと2人暮らしをしている30代のシングルマザー。
交際中のパートナーが自宅に遊びに来た日だけ、なぜか財布の中身が減っているような気がしていたといいます。
「疑いたくない。でも、何かがおかしい」そんな思いを抱えながら、探偵への相談を決意されました。
調査の結果、女性が夕食の準備をしている間にパートナーが財布の中を物色している様子が記録として残されていました。
その後、相談者は彼としっかり向き合い、関係を見直すことを選択。
「誰かに話したことで、冷静になれた」「“私のせいじゃなかった”と思えたことが本当に大きかった」そうです。
泥棒かも?でお悩みの方へ
迷いを抱えている方にこそ、知っていただきたいのは、たとえ同居人であっても、財布からお金を勝手に取る行為は、立派な窃盗にあたるということです。
そして、警察が動くためには証拠が必要になるのもまた現実です。
証拠を集める手段のひとつとして、当調査事務所では、完全秘密厳守の体制を整え、家族や周囲に知られることなく、安心してご相談いただけます。
ひとりで抱え込まずに、まずはご相談ください。

執筆者:米良2025年6月2日
長年の情報収集経験を有し、英語での情報分析も得意とする。豊富な海外調査実績をもとに、国内外の問題を独自の視点で解説します。